2020年12月14日月曜日

サガコレ発売に向けて

明日、1215日にサ・ガコレクションが発売されます。
GBサ・ガシリーズ大好き人間である私にとって、待ちに待った移植版です。


最新のハードでプレイできるようになることで、GBサ・ガシリーズには2つの大きな可能性が与えられました。


1つ目は、ゲームの寿命が伸びるということ。

2つ目は、新たな世代に引き継げるということ。


1つ目に関しては、私のような現役のプレイヤーにとっての利点です。

これまで、GB版をプレイするためには実機とソフトを使う必要がありました。

(吸い出し機とエミュレータという手もありますが、正規の方法とは言い難いため今回は省きます)

「壊れてしまったらどうしよう」

「いつまでプレイできるのだろう」

GB版をプレイする度に、"失うこと"に対する不安は付き纏っていました。


だからこそ今回のSwitch版はそんな不安を吹き消してくれる希望の光となりました。

GB版の移植は半ば諦めていたので、初めて情報を目にした時は天にも昇る気持ちでした。

リメイク版も確かに面白いし大好きなのですが、何よりも好きなのは原作だから。

そんなファンの気持ちを汲んでくれたことが嬉しかったです。


2つ目に関しては、これまでGB版に興味はあったけれどプレイする環境が無かったプレイヤーにとっての利点です。

また、既存ユーザーにとってはGB版を布教する格好の機会を得たとも言えます。


……と、前置きが長くなりましたが、今回は2つ目の利点を生かし、ロマサガRSユーザーに向けてサ・ガ2秘宝伝説の魅力を語っていきたいと思います。


サ・ガ2秘宝伝説は、今から30年前に発売されたGBサ・ガシリーズの2作目です。

ロマサガRS絡みでいうと、せんせいの実装、アポロンとの戦いなどでお馴染みですね。

アポロンとの戦いに関しては、原作そのものでした。ぜひともプレイしてスタッフの本気具合とアポロンの鬼神の如き強さを確かめて欲しいです


ロマサガRSとサ・ガ2秘宝伝説の共通点として、育成の楽しさが挙げられます。


ロマサガRSでは、ステタースを上げるために日夜周回に励むユーザーが多いと思います。

上がらない上がらないと心が折れかけたところでの1くるりん。

その喜びは何にも代えがたいものです。達成感というか、自慢の盆栽を眺めて悦に浸れるとでもいうか。いつ上がるかわからないからこそ、次に上がるかもしれないという期待があるからこそ、夢中になって周回できると思うのです。


秘宝伝説では、人間男/女とエスパーボーイ/ガールの育成システムがロマサガRSと似ています。

HP &ステタースが上がるかどうかは使った武器によって判定されます。力を上げたければ力依存武器を、すばやさを上げたければすばやさ依存武器を……というように使い分けることで、育成方針を決めることができます。

戦闘後にステタースが上がるかどうかの判定は基本はランダムです。いつ上がるかわからないからこそ、上がった時の喜びは格別なものとなります。

エスパーに関しては、それに加えて能力をランダムで覚えるという楽しみもあります。


ランダム要素が高いということは、毎回異なる成長をするということになります。

これまで何度もいえ、何十回と秘宝伝説をプレイしてきましたが、同じ冒険は一度もありませんでした。

「前回は、ここでもっと能力が上がったのに……と思ったらやっと上がった!!」

「今回はすぐにサンダー覚えた!嬉しい!!」

などなど、ステタースが1上がる度に、エスパーが有能な能力を覚える度に、新鮮な喜びがありました。何度見ても「◯◯が あがった」という文字はテンションが上がるものです。


もちろん、ステタースを楽にあげる裏技(バグ技)はあります。けれども、それを使ってしまうと秘宝伝説の面白さは半減どころか9割減してしまいます。


それと同じ理由で、私はモンスターの食い合わせの法則も覚えてはいません。

秘宝伝説のモンスターの育成システムは、倒したモンスターの肉を食べることで別の種族のモンスターに変身するというものです。

この食い合わせには法則があり、種族×種族の組み合わせを覚えておけば狙ったモンスターに変化することが可能です。


その方が楽……とわかってはいるのですが、手当たり次第に肉を食べる方が私は好きです。

なぜなら、次にどのモンスターになるかわからなくてドキドキワクワクするから。

期待通りのモンスターになれば万々歳。期待外れのモンスターになったら、「次こそは!!」と躍起になって戦闘に臨める。

時には一気に弱いモンスターになって「ひー」となるのですが……その緊迫感もまた面白さの1つだと思っています。


では、メカに関してはどうか。

メカは、装備したアイテムによってパラメータが変わります。

力依存の武器を装備すれば力が。すばやさ依存の武器を装備すればすばやさが上がります。

防具は同じ箇所のものを複数装備することも可能で、その分防御力が上がります。

つまり、装備するものによって力特化メカ、すばやさ特化メカ、防御特化メカなどなど、様々なスタイルに変化させることができるのです。

アイテムを装備することでHPもパラメータもアップさせることができる。さらには有限制の武器の回数を回復させて使うことができる(使用回数は半減しますが)あたり、最もお手軽に強くすることができる種族でもあります。


……が、だからこそ私は一時期メカをパーティから外していました。

他の種族に比べてランダム要素がないため、育成が面白いと思えなかったからです。

それどころか、「メカはずるい!だから嫌!!」と変な意地すら張っていました。

その意地が解れたきっかけは、"特化型メカ"という育成スタイルを知ったことです。

試してみたいという思いから、長らく自分にかけていた「メカを使わない」という鍵を開くことができました。その点に関しては、インターネットの情報に感謝しています。


初めて秘宝伝説をプレイする人には、メカを入れることをおすすめします。メカを入れておけば詰まることはないはずです。それだけの強さを秘めています。

初プレイ時は、メカ、人間、エスパー、モンスターの基本パーティで攻略すると、秘宝伝説の楽しさを一通り体験できるのでおすすめです。慣れてきたら人間&エスパーだけパーティとか、モンスターだけパーティとか、色々なプレイスタイルで遊べるところも秘宝伝説の魅力です。



サガコレの発売にあたり、魔界塔士でもなく時空の覇者でもなく、秘宝伝説について語ったのには理由があります。

それは、秘宝伝説が最もわかりやすくとっつきやすい作品だからです。


GBサ・ガシリーズはそれぞれくせの強い作品揃いです。そんな中でもバランスが取れ、完成度が高いのが秘宝伝説だと思います。

入門編として敷居も低く、ストーリーも少年誌的な熱い展開が多くて楽しめます。それでいてボスの強さは折り紙付というビーナスやオーディン、アポロンの無慈悲なまでの強さは今でも通用するものだと思います。

あとは、BGMも植松さんとイトケンの共同制作という豪華さ。イトケンの「死闘の果てに」の人気は確固たるものですが、個人的にはラスボス曲の「Save the world」も好きです。GBの音色を限界まで生かしたつくりになっていて、植松さんの先輩としての格を感じます。


魔界塔士は、秘宝伝説と比べると未成熟な部分が多いのですが、そこが魅力でもあります。

乱暴な言葉遣い、退廃的な世界観、大雑把で大味な育成システム……それらは魔界塔士でしか体感できないものです。

唯一無二の世界観という意味では、秘宝伝説よりも惹き込まれるものがあります。

ロマサガRSユーザーの方はすでにかみさまと戦ったことがあるかと思いますが、原作で彼の語りをぜひ聞いて欲しいです。彼を超えるラスボスに私は未だに出会えません。


時空の覇者は、前2作とは制作スタッフも変わり全くの別物になっています。

その正統ゆえの異端さに関しては以前のブログで語ったので今回は割愛しますが、何かと不憫な作品のため今回共に救われたことを嬉しく思います。

レベル制を導入しているため、正統派のRPGをプレイしている方には最もとっつきやすい作品だと思います。

DS版でストーリーが補完されているため、GB版をプレイしてからDS版をプレイすると数倍楽しめます。あと、笹井さんのBGMがとってもかっこいいこともポイント。フィールド曲の「未来への旅立ち」や「異次元のテーマ」を聞くとテンションが上がります。

ラスボス戦の「神戦」に関しては、DS版の「真・神戦」がとてつもなく神アレンジになっているのでサブスクなどで聴ける方はぜひぜひ。


……って、結局3作とも語ってしまった。定期的に語りたくなる魅力がGBサ・ガシリーズにはあります。

今回初めてGBサ・ガに触れる方も、私のように思い出として深く心に刻み込まれている方も、共にサガコレを楽しみましょう!!GBサ・ガシリーズ大好きだーー!!

2020年12月6日日曜日

バルマンテ編エンディング分岐についての考察

バルマンテ 編には、大きく分けて6つのエンディングがあります。

アーサーが離脱しない場合に見ることができるエンドが3つ。
緋の天啓(攻略本)に、最初の神エンド、人間エンド、世界を壊す神エンドと記載されているものです。
アーサーが離脱した場合に見ることができるエンドが3つ。
こちらは、緋の天啓ではアーサーエンドとして一括りにされています。注釈で、アーサーの戦闘回数によって再会エンドと処刑エンドの2つに分岐することが示唆されています。

今回、私が検証していたのは緋の天啓には載っていない第3のアーサーエンド。通称「黒幕エンド」についてでした。
この黒幕エンドは、アーサーの戦闘回数が10位未満の場合に見ることができます。(戦闘回数1位で再会エンド、戦闘回数2〜10位で処刑エンド)

今回わかったのは、シグフレイイベントの選択によって、黒幕エンドにおけるバルマンテの最後の台詞が変わるということです。
おそらく関係するのは、モウレワ州とテルミナ州の2つ。

モウレワ州で、塔を壊す。
テルミナ州で、テルミナ海の魔物を倒す。

いろいろと検証した結果、この選択肢を取った場合のみ黒幕エンドのバルマンテの最後の台詞が後ろ向きなものに変わるようです。
それ以外の組み合わせの場合は、前向きな台詞になる…はず。

塔を護る&魔物を倒す、塔を護る&魔物を倒さない、塔を壊す&魔物を倒さない
で台詞が前向きになったことを確認しています。

塔を壊すことはシグフレイの意に反したことであると推測されます。他主人公で言うところの星獣ルート?星獣ルートでは、塔を護ることでシグフレイ誘惑ポイントは増えます。(ポール=シグフレイのため)
塔を護る=シグフレイに誘惑される、塔を壊す=シグフレイに誘惑されない
と解釈すると、塔を護る=前向きな台詞になるのは納得できます。

テルミナ海の魔物に関しては、ウルピナ編では魔物=テルミナ海の精霊であり、倒すことでシグフレイの思惑は達成されます。そのため、
魔物を倒す=シグフレイに誘惑される、魔物を倒さない=シグフレイに誘惑されない
と解釈することができます。

塔を護った場合はテルミナ州での選択肢がどちらであれ、必ず前向きな台詞になります。
一方、塔を壊した場合は条件が変わります。魔物を倒すという誘惑される行動を取った場合は後ろ向きな台詞になり、魔物を倒さないという誘惑されない行動を取った場合は前向きな台詞になります。

塔を壊す&魔物を倒さないはどちらも誘惑ポイントが加算されない行動です。それなのに、なぜ前向きな結果になるのか。マイナス×マイナス=プラスか?とも考えたのですが、どうにか整合性が欲しい……。
そこで考えられるのが、この場合は"魔獣ルート"になるという可能性です。
塔イベントには、もう1つ誘惑ポイントが加算される場合があります。それが、魔獣ルートで塔を壊すという選択です。この場合は、塔が破壊されたこと=狙い通りだとシグフレイは言います。
そして、この場合はテルミナ海の魔物も精霊ではなく魔獣になる……と考えれば、放っておいた方がシグフレイ的には好都合になるのではないでしょうか。
その後の結末が描かれないから何とも言えないけれど……。この件に関してはかなり苦し紛れの考察なので、そんな考えもあるんだな程度に捉えていただければありがたいです。

ここまで調べてみて思うことは、アーサーエンドはどれだけ作り込まれているんだという驚きです。攻略本に載っていないエンドがあり、さらにそれが分岐するとかどうやって気付けというのか。
もはやシグフレイ誘惑ポイントじゃなくてアーサー誘惑ポイントで良いよもう。あのED内容ならそっちの方がぴったりではなかろうか。公式でこれをやるって深い…怖い…恐ろしい…。

もしかしたらもっと細かい分岐があるのかもしれませんが、現時点で私が気付いたことは以上です。この情報にも不確かなところは多々あることと思います。もし、気付いたことや追加事項などありましたら、情報をいただけると助かります。

検証にあたり情報提供いただいた、かよさん、みりおんさん、memeさん本当にありがとうございました!情報提供がなければ、分岐条件に気付くことはできませんでした。重ね重ねお礼申し上げますm(_ _)m